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高速道路走行中のトラブル対応

緊急時の対処法をしっかり確認・理解しておく

中川 潔(安全安心株式会社)

労働安全衛生コンサルタントとして、業界問わず安全で快適な職場づくりをサポート。
安全衛生診断、現場指導や安全教育などを行い、企業の安全衛生レベル向上に努める。

後続車に合図を送り、安全な場所へ避難

高速道路での事故や故障で車を止めたドライバーや同乗者が、後続の車にひかれて死傷するといった痛ましい事故が多く発生しています。高速道路では、駐停車や人の歩行は禁止されていますが、走行中のトラブルにより、やむを得ず車外に出る場合もあります。しかし、安易に車から離れることは非常に危険ですし、車内に残っていても後続車に激突されるおそれがあります。万が一に備え、対処法を確認し、従業員にも指導しておきましょう。

❶ハザードランプを点灯し車を路肩に寄せる

事故や故障が発生したら、ハザードランプを点灯させて、できるだけ車を路肩に寄せてください。可能であれば、直線道路で路肩の広いところまで自走しましょう。

ハザードランプを点灯し車を路肩に寄せる

❷発炎筒や停止表示器材を車両後方に置く

同乗者をガードレールの外側など安全な場所に避難させたあと、後続車に十分注意しながら、発炎筒や停止表示器材を、無理のない範囲で車の後方に置いてください。事故等で高速道路上に車両を停止させる場合は、停止表示板などの停止表示器材を置くことが義務付けられています。

発炎筒や停止表示器材を車両後方に置く

❸ガードレールの外側などに避難

同乗者といっしょに、ガードレールの外側など事故に巻き込まれない場所を探して避難しましょう。橋や高架など外側に避難できない場所では、危険を避けるため、車からは離れて、ガードレールに身を寄せてください。後続車に追突され巻き添えにならないよう、車より後方に移動しましょう。ガードレールがなく、路肩の余裕部分も少ない道路の場合は、逆に、車から少し離れた前方で待つほうが安全です。とくに夜間は、後続車からは人の姿が全く見えませんので注意してください。

ガードレールの外側などに避難

❹携帯電話か非常電話で救援依頼をする

携帯電話で救援依頼をしましょう。場所が特定できるように、路肩にあるキロポストの数字を伝えてください。(非常電話は1kmおきに設置してあります。通行車に注意して移動しましょう)

携帯電話か非常電話で救援依頼をする

トラブル時に正しく迅速な対処ができるよう、使用する車には停止表示板を備え付け、従業員にも、発炎筒の使い方など緊急時の対応方法をくわしく伝え、理解を深めておきましょう。