災害発生状況の分析 vol.4~令和5年度 日本フルハップ災害防止統計資料より~
日本フルハップは、仕事に従事しているときのケガだけでなく、交通事故を含め日常生活全般のケガを補償対象としています。
この度、令和5年度のケガの発生状況等についてまとめました。皆様のケガの防止にお役立ていただければ幸いです。
日本フルハップは、仕事に従事しているときのケガだけでなく、交通事故を含め日常生活全般のケガを補償対象としています。
この度、令和5年度のケガの発生状況等についてまとめました。皆様のケガの防止にお役立ていただければ幸いです。
令和5年度全体の災害発生状況(災害発生率・災害発生件数)に関して、年代別図1、業種別図2、性別図3、業務中・業務外図4、原因別図5に、概要を取りまとめました。
年代別では80代、70代、20代の順に災害発生率が高くなっています。また、業種別では農林水産業、飲食店、サービス業の順に高く、性別では男性より女性の方が高くなっています。
また、業務中・業務外では業務中より業務外の災害発生件数が多くなっており、また、原因別では、転倒、交通事故、墜落・転落の順に多くなっています。
年度別の災害発生状況は、全体が5.25%(前年度比 △0.09ポイント)に対して、80代以上が7.31%(同 △0.22ポイント)で一番高く、次いで、70代では6.19%(同 △0.11ポイント)、20代では5.43%(同 △0.22ポイント)となっています。
※10代は災害発生件数が少ないため除いております
図1業種別の災害発生率は、全体が5.25%に対して、農林水産業では8.15%(前年度 +0.45ポイント)と一番高く、次いで、飲食店では7.94%(同 +0.43ポイント)、サービス業では5.69%(同 △0.17ポイント)となっています。
図2性別の災害発生率は、全体が5.25%に対して、女性では6.07%(前年度比 △0.07ポイント)であり、男性では4.87%(同 △0.10ポイント)となっています。
図3業務中・業務外の災害発生件数は、総数が22,305件(前年度比 △916件)に対して、業務中では9,403件(同 △974件)と42%(同 △3ポイント)、業務外では12,902件(同 +58件)と58%(同 +3ポイント)となっています。
図4原因別の災害発生件数は、総数が22,305件に対して、転倒が6,188件(前年度比 △175件)と一番多く、次いで交通事故が3,499件(同 △271件)、墜落・転落が2,605件(同 +148件)となっています。
図5令和5年度災害発生状況においても令和4年度と同様に、「高年齢者」「女性」「業務外」「転倒」がキーワードとなっています。
これらのキーワードから災害発生の要因は、「災害発生状況の分析 vol.3」でも示したとおり、主に、加齢による身体強度や運動能力の低下であると想定されます。
災害発生の防止策としては、健康づくりと環境づくりの両方が大切です。健康面では、日頃より食習慣や食行動の改善に取り組み、運動能力の維持・向上に努めることで、転倒災害の予防が期待できます。
また、環境面では、転倒が起こり得る箇所を特定するなど、職場や自宅など場所を問わず危険なポイントをチェックするとともに、段差や障害物があれば解消するようにしましょう。